これ、実現可能なのでしょうか?
だとしたら、ものすごいインパクトだと思います。

一見すると、実店舗で気になる商品を選んでおいて、後からじっくりと選択し、購入するためのサービスであるように思えます。
ムービーでは実店舗に再び戻って購入していますが、そこは右下にしれっと出ている「BUY」ボタンから通販で購入させることも狙っているのでしょう。

ただ、ZOZOが目指しているものは、そんなものじゃない気がするのです。

「バーコードで商品を読み取る」

「SAVEボタンを押して、候補リストに加える」

「後から選択して、購入する」

「コーディネートをUPする」

この流れはユーザーにとって自然なニーズのように思えます。
しかし、実はここで、データベース上ではとてつもないことが起きています。
「SNS上の購入ユーザー」「通販サイト上の商品」が結びついたのです!

通販サイトへの導線が確保された、「オンラインクローゼット」の誕生です。
恐らくこのサービスの本質は、そこにあるのではないでしょうか?

例えば、この候補リスト機能がユーザーにとって良いエサになり、このサービスを使って商品を購入することが一般的になったらどうなるでしょう?

ムービーの後半にあるように、同じ商品を購入した人のリストが出てくる。
そうした同じ趣味嗜好を持つ人たちとのつながりができる。
コーディネートやその人のクローゼットを見たりしているうちに、「これイイ!」と思う商品が見つかる。
(=しかも、その商品は通販サイト上で容易に買うことができるのだ!)

ソーシャルショッピングと言えば、最近ローンチされたOrigamiが話題になっていますが、あれはFacebookやTwitterにおける友人とのソーシャルがベースになっているので、購入との相性は実はものすごく悪いと思います。
(友人が「イイ!」と思った服とか、持っている服を自分も欲しいと思いますか?欲しいと思ったとして、実際に買いますか?っていう話)

それに対し、WEARにおけるソーシャルは「同じ趣味嗜好を持った知らない人」がベースになるように思います。
ファッションにおいてそれは、最も購買につながりやすいソーシャルグラフでしょう。

オンラインクローゼットができることの意義はそれだけではありません。
クローゼットデータに基づいた、今までよりもっと強力な、ユーザーごとのレコメンドやクーポン配布システムも可能になるでしょう。
GPS(もしくはGoogle Glass?)を利用して、街を歩いていて「この人の着てる服イイ!」と思った商品が、すぐに購入できる時代もやってくるかもしれません。

店舗内での撮影の可否を基調に議論がされていますが、候補リスト機能を抜きにすれば、バーコードの読み取りは家でもいいんじゃないでしょうか?
いずれにせよ、未来を感じるサービスです。